1月25日

お疲れ様です。今、小田急新百合ヶ丘です☆☆

どらみぃ、卒論頑張ってるね〜。卒論発表で、その人の頑張り具合は往々にしてわかるものだから、ぜひ全力で取り組んで下さいませ。

こちらは、今日は論文の添削を先輩にしてもらいました。前の研究室とは違って、指導教官は論文の添削はしないとのことなので、困っていたのですが、本当に助かりました。やはり、周りの方の協力があっての研究だなとつくづく思います♪

理解の浅い内容を自分の言葉で表現した部分は、やはり読みにくいらしく、辞書や入門書などを使って、分かりやすく書き換えないといけないことが判明。全5章構成ですが、4章目、政治哲学者のジョン・ロールズの「無知のヴェール」論の部分も論理構成が不明確で、書き直しの必要が出てきました。でも、後1週間で、何とか形になりそうです☆☆

今回は修士論文ということで、発表会の前に、副査の先生2人に論文を渡してみてもらうとのこと。プロの研究者の指摘はずばっと厳しいものなので、ちょっと緊張しますが、頑張ってシャープな文章にしたいと思います。

さて、71年の『正義論』で著名になった米国のジョン・ロールズ。彼の魅力に気づいたのは昨年の12月の終わり頃。

最初は米国の学者ってだけで、まじ興味わかないや〜、って感じでしたが、どうしても論理構成上、『正義論』を読まなきゃいけないけとに気づきました。それで、11月に読み始めて、まぁ、最初はチンプンカンプンで、入門書を読み漁り、『正義論』の翻訳がかなりひどいことを知りました。

それで、原著買って読んでみて、300ページくらいある正義論の全体の構成が頭に入ったのが、12月の終わり。そして、ようやく、ロールズが50年、60年代のアメリカの社会問題をどのように考えて、彼の道徳理論、社会制度の規範理論を構築しているかがわかり、だんだんロールズの凄さが分かってきました。(ロールズの理論は、ホッブズヘーゲルと同じくらい賛否両論ですが、明快な理論やモデルを構築した人ほど批判的検討がしやすいのは、古今東西変わらないようです。)

さらに、功利主義の勉強をする必要があることに気づき、ミルの『功利主義論』や『自由論』を読み、イギリス経験論の哲学に惚れ込みました。

しかし、ロールズの源流とも言うべきカントの義務論は、今もイマイチわからず…。もし理解が浅かったら、論文には無理には盛り込まないという英断の求められているのが今週というわけであります。


それにしても、アメリカの哲学の水準は本当に高い。18〜19世紀に自由主義が花開いた英国は、植民地支配でアフリカを絶望的な状況に落とし入れて、今もその罪は本当に思いけれど、20世紀はアメリカの番というわけですね。哲学水準の高さと『帝国』的外交。

21世紀のイニシアチブは、一体どの国(地域)が握るのでしょうか。革命は周縁から起こるというけれど、一体どうなることやら。